議論をしていて何と何か話しが噛み合わないなぁとか相手は一見正しそうなことを言ってるんだけど何か引っかかるなぁとか深い話をしてそうで浅い話だよなー
そういう状況ってありませんか？
それは相手が詭弁を使ってるだけであなたの理解力が悪いわけではありません。詭弁とは一見正しそうに見えて論破が破綻している推論のことです。
相手はあなたを説き伏せたいだけなのです。
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例題➀チェリーピッキング
『私は今まで付き合った3人の男はみんな浮気をした。だから男は浮気をする生き物なのだ』
どこがおかしいでしょうか？観察したいくつかの出来事から心理を推察することを帰納法的な思考と言います。
けれどもこちらはですね一見帰納的に考えているように見えて論理的科学的には正しくありません。
なぜかというと一番の問題点としてはデータが少なすぎるからですね。サンプル数3の中で男はみんな浮気をする生き物だって言うように断定する表現っていうのをあまりよろしくない。
このように主張したいときはですね。男はもしかして浮気をする生き物なのかもしれないというように断定表現を避けて仮説として提示するべきですね。
この人の発言の論理構造というのは例えば1は素数である。2は素数である。3は素数である。つまり、すべての自然数は素数なのである。
というような論理展開と同じことを言ってます。
このような詭弁を早まった一般化といいます。
ごくまれな例を取り上げて、それがあたかも一般論であるかのように視聴することもこの早まった一般化の詭弁の1種ですね。
このように統計的な継承せずにですね自分に都合のいい事例であるとか要因っていうのを並べて誤った結論を導く手法をチェリーピッキングと言います。
統計学の教科書には、だいたいチェリーピッキングのことが載っていますね。
この詭弁に対して反論には浮気していない男の存在を示せばいいということになります。
例題➁論点のすり替え
これスピード違反で捕まった時の状況です。
『俺よりも速いクルマが他にもいるのだからそっちを捕まえろよ、というか軽微な違反を捕まえている暇があるのであれば、凶悪犯罪者を捕まえろよ。』
とこれは皆さんどうでしょうかどこがおかしいと思いますか？
このようにスピード違反じゃなくても自分が誰かから注意されたときに自分じゃなくて他の人のこと注意しろよって思った経験みなさんも少なからずあるかなと思います。
これ自分が警察官でこの人のことを捕まえた時にこういう風に言われたらちょっと、うっとなるかもしれませんね。
この主張も一見ですね。論理的には間違ってなさそうに見えるんですが、今はあなたのスピード違反の話をしているのであって他の違反者の話は今関係ありませんというところですね。
このような交通違反の取り締まりっていうのは多くの違反者の中からたまたまあなたが目をつけられてしまっただけとそれだけです。
またですね、その警察官、取り締まった人に対して、もっとやることあるだろうとか税金無駄遣いしてんじゃねーみたいな反論っていうのはこれは論破してるように見えて、ただ人身攻撃をしているだけなんですね。
人身攻撃を利用して論点をずらしているというところです。この詭弁のことを論点のすり替えといいますが、そのままですね。今したいのはその議論じゃねえってやつです。
ディベートが強い人っていうのは無意識的にこの論点のすり替えをして論破しているように見せかけている。こういうことが上手な方が多いですね。ですけれどもこれすごく相手方からすると嫌われますし本当に頭がいい人からすると論点すり替えてるなあっていうのがすぐ分かるわけですよ。
本当に頭がいい人からするとですね。この人お話の通じないバカな奴だなというふうに思われてしまいます。なぜなら、これは極論、子供のけんかと一緒だからです
〇〇くん、廊下を走っちゃダメだよって女の子が止めているとするじゃないですか、これに対して、うるせーブースというくらい稚拙です。
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例題➂ストローマン
AB 2人の登場人物が出てきます。
まずAですね『私は雨の日が嫌いだ』と言ったとします。それに対して Bはこのように言いました
『もし雨が降らなかったら干ばつで農作物は枯れ、ダムが枯渇し我々は皆、餓死することになるだろう。それでもAは雨などなくなった方がいいというのか？』
もしあなたがですねこのAという立場、もしくはこの議論を聞いている立場だったとしたらこのBの主張どう思いますか？
どこがおかしいと思いますか？これ結構、日常にありますね 。Aは、雨で気分がどうゆうにしているという感情を表現してるだけなんですが、 B はですねこの雨の必要性の問題なんだという風に解釈して、さらには雨などなくなった方がいいなんてAは一言も言っていないのに拡大解釈してるわけですよね。
この詭弁をストローマンと言います。ストローっていうのは藁のことですね。藁人形の藁です。
このストローマン別名、藁人形論法とも言います。相手が主張していないことを自分に都合のいいように表現し、さもAが言ったかのように取り上げてそれにこう釘をさすみたいな藁人形を打ち付けるみたいなそうすることで論破しているように見せかける手法ですね。
このストローマン論法というのはあの論破王と言われている、ひろゆきさんが実は結構使ってる手口です。
とある番組ですねひろゆきさんとあの笑い芸人のとろサーモンの久保田さんのディベートしている場面があったんですけれどもその時のディベートのお題っていうのが、ドラマや映画で主演者が不祥事を起こした時に作品そのものを止める必要があるのかみたいなテーマだったんですね。
とろサーモンの久保田さんはですね。止めないべき派でした。久保田さんの主張としては作品には罪がないし、多くの関係者にも金銭的な損失が出るから止めないべきだとそのように主張していたんですね。
これに対し作品は止めるべきだ側のひろゆきさんの主張としては、こんな感じで、殺人をした人が出たら映画の興行成績を良くなるだろうけど、そうやって金儲けしてもいいですか？
このようにしてをしたわけです。これでとろサーモンの久保田さんからするとちょっと確かにと思っちゃうと思うんですよね。これも論破してるように見えるんですが、このストローマン論法っていうのを上手にひろゆきさんは使ってます。
久保田さんはべつに殺人をはじめとした犯罪のことについては言及していないのに犯罪を犯したことで注目を集めて興行成績を上げることは許されるっていうような、まぁ架空のバラ人形っていうのを召喚してそれに対してひろゆきさんはそれはおかしいというふうに釘を打ち込む。というそういう構造になってるわけですね。
それをすることによって論破しているように見えますよね。でもやっぱこれおかしいんですよ。久保田さんの立場としては作品を止めてしまうと他の人に被害がでるからよくないっていうふうに主張しているのに犯罪で儲けるって言う話にすり変わってますよね。
発信者の意見っていうのを意図的にねじ曲げてメディアで伝えたりすることはよくありますよね。
ヤフーニュースのコメント欄なんかも藁人形だけですね。
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例題➃トートロジー
『今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている』
これちょっとどっかで聞いたことある言葉ですね。はいこれは有名な小泉構文でございます。これは詭弁とはちょっと違います実は詭弁っていうのは間違った論理展開と発信者側が知っていて相手を意図的に丸め込もうとするときに使われるものなんですが、小泉構文っていうのはレトリックと言って自分の発言を盛るとかちょっとして詩的にする、人の感情に訴えるためにやるものなんですよ。
詭弁は議論に勝つためのものであるのに対してレトリックっていうのは、中身のない主張に彩りを添えるものですね。
パセリと一緒です。この小泉構文、色々ありますねちょっと紹介したいと思います。
約束は守るためにありますから約束を守るために全力を尽くします。
毎日でも食べたいということは毎日でも食べているということではないです。これに対して記者の方がですね。そういうことを聞いているのではなく、大臣としてどう整理しているかを聞いてると言ってますね。
リモートワークができているおかげで公務もリモードでできるものができたというのはリモートワークのおかげですから、それも非常に良かったことだと思っています。
もうわけがわかんないですね。リモートワーク最高ってことですね。
続いて小泉進次郎さんは国政では水と油かもしれないというような言葉をですね投げかけられた時にこのように言っています。
水と油も混ぜればドレッシングになる。
小泉進次郎さんで数字といえば46なんですよ。これはですね2030年までに温室効果ガスを46%削減するっていう、目標があるんですが削減目標に対して取材を受けていた小泉さんは46%の根拠を次のように述べています。くっきりした姿が見えているわけではないけれどおぼろげながら浮かんできたんです。
46という数字がしれっとが浮かんできたんです。
この発言には取材をしていたアナウンサーの方も反応で絶句しておりました。
このようにして自分の主張に自信がないとき論理的な根拠を示さないときに中身もないし根拠ないけれどもなんかかっこよくキメたい時に小泉構文を使ってみてはいかがでしょうか？
この小泉構文は、中身がないけど何かいい事言ってる気がするとちょっと思うじゃないですか？小泉構文はですねトートロジーというレトリックを使っているからなんです。
日本語では同語反復と言います。俺は俺、お前はお前みたいなものですね。
小泉構文の基本形はですね。言葉A+接続詞+言葉A だいたいこの形でできています。
例えば、今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っているとかまさにこれですね。
日本は今のままではいけないんだっていう一言だけでいいように見えるじゃないですか？なんですけどもそこにあえて接続しともう1回同じ事を繰り返すことによって今のままでは本当にいけない感っていうのが演出されますよね。
そしてこの接続詞っていうのは人を説得するときに実は多用した方がいいんですよね。例えば結婚相談所で入会を検討しているお客さんが入るとするじゃないですか？その人が私この歳まで男の人とお付き合いをしたことがないんです。なので自信がないんです。
と言うように入会を迷っている人がいたら恋愛経験がないあなた、だからこそ健全な恋愛経験を積むために結婚相談所がオススメなんですよって言われたらですね、
あっそうなのかというふうに思いますよね。なのでぜひですねこの小泉構文もあの結構使いどころによっては使えますのでぜひ使ってみてください。
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