【業務マニュアル】地域連携室の仕事内容と研究

社会福祉士

地域連携室の役割は「自院と他院・他施設をつなぐ部署」

患者がスムーズに医療機関へ受診・入院できるように、また医療機関から退院・転院することができるように、医療機関、介護施設をはじめ、行政や福祉に関わる多くの施設を繋ぐ役割を担います。院外連携を成功させるためには、院内連携が欠かせません。

 

院内連携には共通した書式を利用したり、電子カルテを使用するなどの工夫が必要です。地域連携室には院内連携の推進部署としての役割も求められます。

 

他部署からの報告をそのまま伝えるのではなく、一度思いを咀嚼して先方に伝える事が必要です。そうすることで、軋轢や誤解を作らないようにしてあげましょう。

《地域連携室に求められる役割》

・紹介受診調整、紹介状・返書を管理する機能

正式には「診療情報提供書」といい、かかりつけ医が紹介先の診療科や医療機関宛てに患者の情報を伝えるものです。

 

例えば、かかりつけのクリニックで脳梗塞の疑いがあると診断、詳細な検査や高度医療が必要と判断された場合、専門の神経内科や病院へ紹介されますが、このときに必要なのが紹介状です。

 

紹介状は単なる形式上のものではなく、患者の病状や既往歴、検査結果などが記載されており、かかりつけ医と他の医療機関が連携を図る上で活用されます。

 

紹介状があると、第一に、受診がスムーズになります。病状や治療経過といった医療情報が引き継がれるわけですから、その分紹介先での問診や初診にかかる時間が短縮できます。

 

医療機関ごとに役割が違いますし、医師も専門分野が違うなかで、紹介状の郵送や、FAX、受診の予約など、地域で患者様に安心して専門治療が受けられるようにサポートすることが仕事の一つです。

 

医師の診察の後で紹介したほうが良いと判断した場合は、患者様に紹介先を医師と相談し紹介先を決めなければなりません。患者様の日程、受け入れ先の病院の予約などを確認する作業は、連携室が行います。患者様を待たせた状態で探すことが多いので、素早く丁寧にしていかなければなりません。

 

また、検査の重複やそのためにかかる余分な検査費用などが防げるというメリットも。何より、かかりつけ医に専門的診療の必要性を選別してもらうことで、自分の症状に適した検査や治療を受けることができるので、長い目で見て自身や大切な家族の健康な暮らしにつながります。

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紹介状の費用について

紹介状の費用は基本的に保険診療の対象です。自費ならば2,500円。3割負担では750円です。また、1割負担の高齢者なら250円です。最低でも5,000円以上かかる特定療養費と比べれば、医療費をかなり抑えることができますね。

 

有効期限について

紹介状の有効期限は一般的には5年間と言われています。しかし、ビジネス用であれ、医療用であれ、できるだけ早期に提出することが大切です。あまり時間が経ったものだと信頼度も薄まりますし、症状の変化などもあるからです。

・退院調整、退院支援を行う機能

入退院支援加算1 一般病棟600点 療養病棟1200点

○入退院支援及び地域連携業務に専従する職員を各病棟に専任で配置し、原則として入院後3日以内
に患者の状況を把握するとともに退院困難な要因を有している患者を抽出する。

○一般病棟は、原則として7日以内に退院支援計画の作成に着手する。

○病棟看護師、専任の入退院支援職員、入退院支援部門の職員とのカンファレンス(7日以内)

入退院支援加算2 一般病棟190点 療養病棟635点

○患者の入院している病棟等において、原則として入院後7日以内に退院困難な要因を有している患者
を抽出する。

○一般病棟は、原則として7日以内に退院支援計画の作成に着手する。

○病棟看護師、入退院支援部門の職員とのカンファレンス(できるだけ早期に)

・地域連携パスを運用する機能

地域連携パスとは、当院で治療を受けた患者さんについて、かかりつけ医と連携し、治療計画に沿って継続的に診療を行うための仕組みです。 現在、地域連携パスは、大腿骨頸部骨折、脳卒中、がん(肺がん、乳がん、肝がん、胃がん、大腸がん、前立腺がん)、糖尿病、狭心症・心筋梗塞パスを運用しています。

その他

・地域の情報収集や病院を広報する機能

・研修会、協議会等を開催する機能

・その他、地域との関わりに関する(共機能同診療、登録医、など)

病院が担う機能(急性期医療、回復期医療、慢性期医療など)により、地域連携室の役割も異なるので上記の全てを行う必要はありませんが、地域における自院の役割を踏まえ、地域連携室を運営しましょう。

地域連携室は「多職種チーム」

地域連携室には多彩な役割や業務量に応じたスタッフが必要です。一般的な地域連携室スタッフの職種と主な役割は次の通りです。

医師
業務統括者として所属することが多いようです(医師がいない地域連携室もあります)。院内外の医師との調整役もつとめます。

看護師・医療ソーシャルワーカー
受診や退院支援など医療的・社会的支援が必要な場面で、患者を支援する役割を担います。

事務員
紹介状や返書管理、研修会案内等の対外的な業務や紹介率、逆紹介率、平均在院日数、連携医療機関等のデータ管理、分析等の事務作業を行います。

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地域包括ケアシステム時代における地域連携室の役割

今後、より少子高齢社会が進展することから、2025年に向けて「地域包括ケアシステム」を作り上げることが課題となっています。

 

地域包括ケアとは『要介護状態になっても「可能な限り、住み慣れた地域や自宅で自分らしく生活したい」と希望する人が、必要なサービスを受けながら、在宅で自立した生活を続けられるように地域ぐるみで支えること』であり、それを実現するための「しくみ・体制」が地域包括ケアシステムとなります。

 

在宅との繋がり、ケアマネや施設等の知識も必要になってきます。

佇まいを考える

まずは清潔感のある格好をするようにしましょう。

 

患者様に話しかける時は、座っている患者様には片膝をつくぐらいの低い姿勢で話を聴きましょう。

 

病院にきているわけですから、待たされてイライラしていたり、あまり上機嫌な人はいませんよね。

 

そこで、連携室だけではないですが、丁寧な言葉遣いや、柔らかい物腰で対応していきましょう。

 

これからどのような過程で、検査や診察が行われるか説明してあげるのも安心感を与えることができるので、『この後、紹介状をご用意いたしますのでしばらくお待ちください。』等、具体的に言えば何に待たされているのかがわかるので、不安になることも少なくなるでしょう。

 

電子カルテを使えるようになろう

電子カルテを使いやすいようにカスタマイズしよう。

 

連携室で見たり使用したりする項目は決まっているので、やりながら位置を変更したり、先輩に聞きながら必要になってくる項目を教えてもらおう。

 

めんどくさがって、少しづづカスタマイズを怠れば、要領がつかめない仕事しかできなくなります。

 

やりながら変更できる方法をはじめのうちに覚えておきましょう。

朝の準備

朝まず出勤してやることは、担当入院患者が昨日から今日にかけてどういった状態になっているかをチェック。

 

予約、事前の紹介患者をみておく。

 

検査の空き状況、医師の出勤状況、入院状況を見ておく。

 

一日のスケジュールを確認しておくこと。

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