50代だからこそ努力
人間は50から、そこから努力した人が伸びるって言う言葉
元々、画家の中川一政さんの言葉らしいんですが、
大概の人は50になるとさきが見えて努力をやめてしまう。
だからこそ努力した人が伸びると。
そのことを聞いて「あ、なるほど50歳過ぎても伸びしろがあるんだな」と
これまでの人生の経験値の量が多いんで、それがデメリットでもあり、メリットでもあるという事です。
ちなみに、この言葉の本質は
何かを始めるにあたって年齢は関係ないっていうことじゃないかなと理解しています。
だから、もしあなたが30歳と40歳だろうと、向上心を失わずにやりたいと思ったことはとりあえずやってみるっていう思い立ったら吉日じゃないですけど、後回しにして結局できなかったと後悔するよりはいいんじゃないかなと思います。
例えば、水泳を始めたりウォーキングをしたり、仕事に関しても、スキルアップしたいという向上心を持って、その分野の専門家に習う姿勢が重要です。
メンターをつけているってことですね。
初めのうちは、やっぱりうまくいかないです。
ただちょっとずつできるようになりそのちょっとずつできることが自信になって自分自身で進化している事がわかるって言うのは、すごい楽しいんですよ。
一回きりの人生なんで、誰に遠慮する事なくやりたいことにトライしてエンジョイすれば良いんじゃないかなと思います。
先を考え過ぎず、「まずは1年」やってみる
人は「わからない世界」に恐れを感じますが、すぐに慣れる生き物です。
新しい世界に飛び込んだときは、なにかと不安感をもちますが、じきに慣れます。
大切なのは、ともかく、明るくシンプルに考えること。うまくいかないことのほとんどは、むずかしく悲観的に考えてしまうからです。
少々のうまくいかないことは折り込み済。命までとられることはなく、「なんとかなった」という経験が、だんだん心を図太くしてくれます。
楽観的であるために、先のことを決めすぎず、1年単位で仕事をしていくことをおすすめします。「とりあえず1年はこれをやろう」と1年を一括りとして、お試し気分で取り組んでみるのです。
「これからの人生、どう生きるか」はわからなくても、「この1年、どう生きるか」なら、楽観的に見通しが立てられるのではないでしょうか。
いま感じている「自分にもできそう」を育てよう
いまの仕事を更新してもいいし、職場を変えてもいい。前から興味をもっていた仕事に挑戦してみるのもいいでしょう。最初から大きな期待をせずに「面白そうだから、ちょっとやってみるか」という気楽さで小さく始めるのです。
40代、50代になると、自分になにができて、なにができないかは、ある程度、わかっているもの。ですが、それだけで自分に合っていて、やりがいのある仕事が見つかるわけではありません。
時代の変化が激しく、偶然の出逢いも大きく関係しているので、そのとき、そのときで「いまはこれをやろう」と細切れに選んでいったほうがいいのです。
「自分にもできそう」と思えるのは、とても大切な可能性。そんな小さな芽を大切に育てていくこともできるのです。
人生はアップデートできる
だから、「今さら新しいこと?」「50代でまだ“成長”?」と思ってしまう人に「今後、新たに取り組むなら、どんなことを?」と問うと、引退後の生活の話になることが多い。たとえば、「引退したら夫婦で小さな居酒屋を開いて、地元の人の集まる場所を作りたい」「時間ができたら、バイクで全国をツーリングしたい」などと楽しそうに語ります。
引退後に何をするかを考えることは、それはそれで大事なことです。人生100年時代は、働く期間が伸びるとともに、どうしても引退後の時間も長くなります。だから、引退後にやりたいことを50代から考え始めることは決して悪いことではないです。しかし、50歳であれば、少なくともまだまだ10~15年は働き続けるだろうというとき、「新しい仕事に取り組むこと」や「そのために新しい知識やスキルを身に付けること」に関心がないというのは、もったいないと思うのです。
「これまでの貯金(知識やスキル)」だけで70歳まで走り切ることはかなり難しいです。今は、変化が激しい時代でもあります。技術も次々と変わるし、仕事そのものの進め方や働き方など、とにかくどんどん変化しています。
常に、何か新しいことに関心を持ち、小さくてもよいのでチャレンジし、自分自身を「変化」させていかないとこれからのキャリアが不安なものになります。不安というネガティブなことだけではなく、「新しいことに取り組み、少しでも変化していく」ほうが、自分もモチベーション高く、楽しく働けるのではないでしょうか。
――シニアの人が引退するとき、「ああ、やれやれ、やっといなくなった」と周囲から思われるのではなく、「長い間、お疲れ様でした。ありがとうございました」と感謝されて去るキャリアを歩んでいってほしいと思っているんです。だから、新しいことを極端に嫌がらず、せめて試してほしいんですよね。たとえば、業務システムが変更になったとき、“前のほうがよかった”と延々と文句言うのはシニアが多く、「使ってみてください」とお願いして回らないといけない。シニアの説得にエネルギーが取られるので、若い人がゲンナリしちゃうのです――
「業務システムの変更への対応」というのはあくまでも一例です。ほかにもさまざまな変化が常に今のビジネスパーソンには求められている。「今さら新しいことなんて無理だ。失敗したら恥ずかしい」と最初は感じるかもしれないが、人生100年時代、50歳は通過点だ。とにかくやってみればよい。分からなければ若手に習ってもよいのです。
50歳以降に活躍したシニアが持つ大事なもの
こうしたキャリア開発支援では、50歳以上のシニアの刺激になればとその一つは「50歳以降、さらに活躍した人」を紹介するというものです。その中から、江戸時代に測量に基づく精密な地図を作成したことで知られる伊能忠敬と、絵本「アンパンマン」シリーズの作者やなせたかし氏を簡単に紹介します。
伊能忠敬は、日本地図作りのプロジェクトに参画したとき、50歳を過ぎていました。彼は、若いころから天文学や数学などに興味があったが、学問に携われず、婿入りした伊能家の家長として家の商売を再興しています。
40代後半で隠居が認められてから、ようやく大好きな学問に取り組むが、30代の高橋至時(よしとき)という若き学者に弟子入りするのである。暦作り、さらには、日本地図作りに没頭し、70代で亡くなる直前まで日本地図作りに心血を注いだのです。
やなせたかし氏は若い頃から大変器用で、漫画家、テレビ・ラジオの構成、舞台の美術監督、作詞などで幅広く成果を残しています。そのやなせ氏が世に知られるのは、50歳から描き始めた「アンパンマン」シリーズの絵本を原作とするアニメがテレビで放映され、幼児層の人気を集めてからです。さらにやなせ氏自身もメディアにひっぱりだこになるのだが、それはなんと70代以降です。
この二人は長年の努力家であるとともに、若いころから好きだったこと・やりたかったことが、シニアになってから実現したことが似ています。こういう話をすると、「私は凡人だ。そもそも人間の出来が違う、時代も違う」という人がいるだろう。
でも、考えてみてください。江戸時代に50歳を過ぎて隠居してから20歳も若い人に弟子入り・勉強をした上で、新しい仕事を始める、50代で絵本のシリーズ化に取り組み、70代からテレビなどに出演して人気を博す――といったことは、やはり、年齢を考えると凄いことです。
だから、この二人についても自分と違う部分に目を向けるのではなく、「シニアが新しいことに取り組んだ」例と捉えてみてはどうでしょう?そうすると、こういう著名な人物から、50歳を過ぎて活躍するために大切なことが見えてきます。
もちろん、才能や運もあるだろうが、何より「新しいことをやろう!」という「想い」が素敵です。若いころから好きだったこと・やりたかったことがあった、という点はあるにせよ、「想い」を持って何かをするとシニアになってからでも新しい道が開けることをこの二人の例は教えてくれます。
知識やスキルといった「知力」以上に、「気力」(何かをしたいという気持ちのパワー)と「体力」(気力を維持できる程度の身体のパワー)を持つことが「想い」の実現を支えてくれるような気がします。
何歳まで働くにしても、「想い」を持ち、新しい知識やスキルを学んで知力をつけつつ、気力と体力を機動力にして自分のキャリアを深めていく。
子どものころから好きだったこと、余裕ができたらやりたいこと、中年以降に急に関心を持つようになったことなど、誰にも一つくらいあるのではないか。それをまずは思い出してみましょう。
そして「いつかやろう」ではなく、「やるなら今」必要であれば、二つ三つのわらじを履いてでも、100年人生を、ワクワクした気分で、楽しく過ごしていきたいものです。
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