右肘も、左膝もギシギシ音がする。
今日は練習を「見るだけ」にしておこうかな……そんな日が増えてきた。
でも道場には、つい足が向いてしまう。
汗の匂い。畳の感触。子どもたちの声。
柔道との出会いは“付き添い”からだった
柔道を始めたのは、長男が小学4年生のとき。
妹、今の娘も年長だったかな。兄の姿を見て、なんとなく始めた。
僕はといえば、最初はただの“見学係”。
夏は地獄みたいに暑くて、やることもなくて……暇で暇で仕方なかった。
そんなとき、先輩パパ・財津さんが一言。
「お父さんもやってみたら?」
そう言って柔道着を譲ってくれたのが、すべての始まりだった。
「ついでにやるか」が、まさかここまで
長男が卒団し、娘が小学2年で本格的に柔道を始めたころ、
僕も「ついでにちょっとやるか」と道場に立つようになった。
元々、身体を動かすのは嫌いじゃない。
ソフトボール、サッカー、テニス、マラソン……いろいろやってきた。
準備運動だけでも健康にいいし、なにより暇つぶしにはちょうどいいと思っていた。
ところがどっこい。
ある日、柔術経験のあるお父さんが参加。しかもめちゃくちゃガチ。
寝技でガッツリ決められて、あえなく——肋骨、骨折。
柔道耳にもなってしまった。
毎晩、血を抜いて耳を整える日々。
「初心者のくせに柔道耳って…」と自分にツッコミを入れつつ、少しずつ形を戻した。
それでも、やめられない理由
最近は、膝も肘も本当に痛い。
無理せず見守る時間も増えてきた。
でも、やっぱり道場に行きたくなる。
子どもと一緒に汗をかける時間なんて、そう長くはない。
ましてや、親のほうが子どもに「そこじゃないよ!」って教わるなんて、
そうそうある体験じゃない。
ちょっと情けないけど、ちょっと楽しい。
そしてなにより、「ゼロから挑戦」する感覚が、今の自分にはちょうどいい。
初段、取っちゃいました
つい最近、昇段試験に合格して、初段になった。
静かに、でも確かに、ガッツポーズしてた。
誰も見てないのに、にやけてた。
自分でもびっくりするくらい、嬉しかった。
黒帯に「財津」って刺繍、入れようかな。
まとめ:46歳からの柔道は、しんどい。でも。
「46から柔道はやめなさい」
そんな言葉も聞くし、自分でもそう思う瞬間がある。
確かにキツい。痛い。疲れる。
でも、その向こうにあるのは——
● 子どもと過ごすかけがえのない時間
● 自分自身の“挑戦”する姿
● 思ってたよりも、ずっと多い「続けたい理由」
だから今日も、道場に向かう。
今日は練習しないかもしれないけど、それでもいい。
この場所が、今の自分には、ちょうどいい。
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