新入ケアマネが確認しておきたい会議マナーの7つのチェックリスト
新入ケアマネにとっては、担当者会議、事例検討会など、すべてが初体験でドキドキするものです。
ケアマネジャーの前職は現場で働いていた人が多い分、いい年になってマナー違反な社会人かと思われないかどうか、不安と緊張で心が落ち着かないことでしょう。
しかし、事前に会議におけるマナーを知っていて、1つ1つ準備をして、注意すべきところは注意していれば、問題なく会議を乗り越えることができます。
今回は確認しておきたい会議マナーについて紹介します。
会議前にチェックしておくこと
他の事業者に会議の出席要請するということは、会議の主催者が「出席してほしい」「出席する必要がある」と思っている証拠です。
たとえ責任者の代わりに出席するのだとしても、「責任者の代わりに出席する」という必要性が生じているのです。
会議に開催する以上、皆、会議における重要メンバーであるという自覚をもって出席しましょう。その心構えをもって、以下の3点を会議前にチェックしましょう。
1.会議の目的を把握する
あなたが出席する会議は、どのような目的で開催されるのでしょうか。
情報を共有するための会議もあれば、重要な議案を検討し、結論を出すための会議もあります。
出席をするからには、自分がどのような立ち位置で会議を出席すればよいのか考えましょう。発言を求められているケースもありますし、現場で動いている1人としての意見を求められているケースもあります。
会議における目的と立ち位置を事前に考えてから出席することで、会議の雰囲気を壊す危険性も少なくなります。
2.会議に必要な情報の整理をする
参加者の多い会議になればなるほど、事前に会議のテーマや資料が参加者に共有されるケースがみられます。事前に配布されている情報には最低限、目を通し、自分の立ち位置から想定される発言をメモするなど事前準備をしましょう。
さらに、直近の動向を調べ、発言できるようにしておきましょう。
3.席次を想定しておく
使用する部屋と参加メンバーが明らかになっている時には、あらかじめ、席次を想定しておきましょう。
なぜなら、会食の場に上座・下座があるように、会議室にも上座・下座があるからです。
ここでは、簡単な会議室の上座・下座の判断方法について紹介しておきます。
基本となるものは出入り口です。
出入り口から一番遠い席が上座となり、出入り口に一番近い席が下座となります。
出入り口が複数ある場合で、かつ、ホワイトボードなどがある場合には、ホワイトボードがある側が上座となります。
心配な時には先輩や上司に相談しましょう。
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会議開始の数時間前にチェックしておくこと
1.資料を持参しよう
事前に配布されている資料があれば、念のため自分の分だけで構いませんのでプリントアウトをして持参しましょう。
なお、会議で投影するスライドが事前配布されている際にはコピーをするときにコピー用紙1枚に対して1スライドにするのではなく、最低でも2スライド、縮小しても分かりやすいものであれば6スライド程度、コピー用紙1枚に入れても大丈夫です。
さらに、両面印刷にすることで、経費を無駄遣いしないという姿勢を周囲に見せることもできます。
2.会議の録音・録画・撮影がOKか確認する
会議での内容を正確に記録するには、自分の脳をフル稼働させることも大切ですが、ボイスレコーダーやデジタルカメラ・スマートフォンなどでの録音・録画・撮影ができれば、より正確に記録することが出来ます。
しかし、会議の内容によっては、外部への漏えいリスクを抑えるために録音・録画・撮影がNGということもあります。これを確認せずに録音・録画・撮影をしてしまうと、「あの人は非常識だ」というレッテルを貼られかねません。
会議の当日で構いませんので、録音・録画・撮影が可能かどうか、会議の主催者に必ず確認しましょう。
3.ノートPCやタブレットの持ち込み可否を相談する
仕事でノートPCやタブレットを使い、会議にも持ち込むケースが増えてきました。一般的にはこういった機器を使って会議の議事録やメモを残すでしょう。
しかし、人によっては会議中のノートPC・タブレットの使用を、会議への集中を阻害するといって禁止しているところもあります。また、会議の内容によっては情報漏えいのリスクを考慮して、全ての電子機器の持ち込みを不可とするケースもあります。
しかし、会議の内容次第で持ち込み可否が異なるような場合は、自己判断ではなく、先輩や上司に確認してみるのがよいでしょう。
4.5分前までには会議室に到着するようなスケジューリングをする
会議に出席する際に求められていることの1つは、会議準備要員としての役目です。
会議の内容によっては、椅子と机を移動させて会議室のレイアウトを変更することもあります。また、会議で使用する資料を座席に設置するという役目もあります。
何が求められているのかということを自分で考え、自主的に動くようにしていれば、他の業者からも顔と名前を覚えてもらえるようになり、人間関係が円滑になり動きやすくなります。
会議の直前に気をつけること
ここまでは、会議に臨む前に注意することをご紹介しました。
それでは次に、会議の直前に注意したいこと、心がけたいことについて見ていきましょう。
1.積極的に設営・準備を手伝う
会議室に入ったら、テーブルを円卓にしたり、人数分の椅子を用意したりといった設営・準備を積極的に手伝いましょう。
会議を始めるにあたっては、数多くの事前準備が必要となります。全員が資料や前方スクリーンを見やすいよう、テーブルをセッティングしたり、椅子の数を数えて足りない分を用意するといったこまごまとした作業は、大切な仕事といえます。また、配布資料がある場合は過不足がないか確かめたり、もしも不足している資料があればコピーに行くなど、積極的に動くようにしましょう。
また、会議の終了後には、撤収作業の手伝いも積極的に申し出ましょう。退出時は、忘れ物やゴミが残っていないかどうかなど、こまかいところに気を配る姿勢を見せると好感度アップです。
2.お手洗いを済ませ、鏡で身だしなみをチェックする
途中でトイレに立つことのないよう、お手洗いは済ませておきましょう。また、化粧室でかんたんに身だしなみを整えておくと安心です。
「すいません、トイレ行っていいですか?」
学生時代でさえ、授業中にこの一言を発するのは、かなり勇気を必要とすることだったのではないかと思います。
社会人になって、しかも真剣な話し合いをしている会議中にこの一言を発するのは、なかなか容易ではありません。会議が始まる前にきちんとすませ、万全の状態で臨みましょう。
ストレスや緊張により、過敏性腸症候群を発症してしまう場合は、あらかじめ医師に相談したり、市販薬を利用するなど対策をしておくと安心です。
なお、体調不良の場合は、事前に告げておきましょう。入り口に近いところに座り、トイレに立つのが会議の進行の邪魔にならないように配慮します。
会議は、同席しているお互いの表情や身だしなみがよく目に入ります。曲がったネクタイ、にじんだお化粧などは、普通にデスクで仕事をしている時よりも目につきやすいもの。きちんと整えておきましょう。
他にも、自分で意外と気づきにくい身だしなみに「糸くずや毛」があります。糸くずだけでなく、ペットの毛がスーツについてしまうことも。忙しい朝はついそのままにして出勤してしまいがちですが、会議のある日は、コロコロクリーナーや毛玉とりを念入りにかけて、きれいなスーツにしておきましょう。
3.携帯電話は音が鳴らないよう設定
携帯電話は、鳴らないように設定しましょう。着信音だけでなく、バイブレーションも静かな室内では意外と響いてしまうので要注意です。
社用とプライベート用、2台の携帯電話(スマートフォン)を使い分ける人も少なくない現代社会。プライベート用の着信音をオンにしている人はあまりいないかもしれませんが、注意したいのはバイブレーションです。ざわざわした社内ではそれほど仕事の差し障りにならなくても、静かな会議室では大きく響いてしまうことがあります。
会議中は、通知が来ても音やバイブレーションが鳴らないように設定しておくか、電源を切る、スマートフォンは機内モードにしておくなど、会議の妨げにならない状態にしておきましょう。
なお、急ぎの仕事があったり、病気の家族がいるなど、どうしても出る必要がある連絡を待っている場合は、事前にその旨を伝えておくと角が立ちません。電話に出る際は、まず会議室を出て、外で電話を取るようにします。
会議参加中に注意したいこと
1.メモを取ることと話を聞くこととのバランス
出席者の発言や提示された数字など、会議の重要なポイントになりそうなものについては、必ずメモを取ります。メモを取っていることで、会議中に発言を求められた際に正しく意見を述べることができますし、会議の主催者や会議の参加メンバーは「この人は集中をして会議に参加できている」と判断してくれます。
しかし、あまりにもメモを取り過ぎていると、「この人は参加者の話を聞いて理解しているのか?」と疑念を持たれかねません。
メモはあくまでもメモです。話の論点になりそうなものはどこなのか考えながら会議に参加することで、メモを取ることと話を聞くこととをバランスよくできるはずです。
2.発言のタイミング
会議では、会議の司会者もしくは主催者が発言をしてほしい人を指名するケースがほとんどです。会議内容を聞く中で、すぐに聞きたい質問があったとしても、参加者の誰かが話をしている途中で割り込んで発言をするようなことは止めましょう。
発言をしたい内容があったとしても、会議の司会者もしくは主催者から指名を受けないこともあります。その際には挙手をした上で、自分が指名されてから発言をするようにしましょう。
3.伝わりやすい発言
いくら発言の機会を得たとしても、思ったことから順番に発言しているようでは、「この人は何が言いたいのか?」と会議の参加メンバーから思われかねません。発言をする際には伝えたいことの結論を言い、その後に、結論に至った理由を、どちらも可能な限り端的に言うようにしましょう。
4.個人的な感情は持ち込まない
個人的な「意見」と「感情」の区別をつけましょう。
会議では、気心の知れている人と話し合いをすることも多いです。そのため会議が白熱すると、普段から反感をもっている同僚や派閥に対して、人格を批判するような発言をしたり、個人的な悪感情の混ざった発言をしてしまう人がいます。
しかし、会議は公の場であり、個人的な感情を元に意見をぶつける場ではありません。個人的な批判や悪口ともとられかねない発言はしないように、よく自制しましょう。
個人的な意見と、個人的な感情の違いを明確に理解し、良識ある社会人として行動することが大切です。
また、仮に個人攻撃をされても相手にしてはいけません。怒りの感情にまかせて言い返したり、会議室で泣き出したりということがないようにしましょう。
5.頬杖や貧乏ゆすりなどは厳禁!姿勢良く話を聞こう
会議に出席しているのは友達ではなく、仕事の関係者です。話を聞く態度に注意しましょう。
会議が長丁場になると、普段からのさまざまな癖が出てしまうこともあります。列席者に失礼な印象を与えないよう、自分のふるまいに気をつけましょう。
人の話を聞いているときに出やすい癖には、頬杖、貧乏ゆすり、手足を組む、髪の毛を触るなど、さまざまなものがあります。
疲れてくるとまず出てしまうのが頬杖です。背筋を伸ばすのがきつくなったとき、話者へ視線を向けづらいときなどに頬杖をついてしまいやすくなるので、注意してください。
知らず知らず、しかも本人は無自覚にやってしまいがちなのは貧乏ゆすりです。テーブルの下に隠れていても、両隣からは足が見える上、振動は床やテーブルを通して伝わります。足の裏に力を入れるなどして、衝動を抑えましょう。
足を組む、腕を組むといった所作は、集中したり考え込んだりする際、無意識に出やすいので注意が必要です。目上の人が話している時に手足を組むのは、特に失礼な仕草とされているので、気をつけたいところです。
6.わからないことは挙手して質問しよう
わからないことをそのままにしないのが、円滑な会議の鉄則です。
説明されたことがわからなかったり、早口すぎて聞き取れなかったりというときは、そのまま曖昧にうなずいて話を進めてしまうのは絶対にNGです。
話が進んだ時に意味が通らない返事をしようものなら、?になってしまいます。
わからないことは「不勉強で申し訳ありません」と前置きして質問しましょう。そこで得た知識は、これからの仕事にも必ず役立つはずです。
7.話を聞きながら頷いて意欲を示そう
無表情は禁物です。目を合わせて頷くことは、話している人に安心感を与えます。
会議の内容を理解したら、頷くようにしましょう。大勢が出席している会議では、つい無表情のままで座ってしまいがち。ですが、発言者は全員の顔を見渡しながら、出席者が話についてきているかどうか、自分の話が理解されているかどうか、常に気にしています。
理解しているというアピールのために、無言の頷きはとても効果的です。
しかし、あまりに頷きすぎると適当に調子を合わせていると思われがちなので注意しましょう。話の節目に軽く頷くくらいがちょうど良いですね。
失敗は許される…実践を繰り返してモノにしよう!
新入であれば、笑って許されることもあります。しかし、最初に持たれた印象を覆すには、努力と年数が必要です。来年以降は自分が後輩に教えられるように、会議マナーをしっかりと自分のものにしておきたいものです。
せめて遅刻だけは絶対にしないようにしましょう。
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