介護保険の請求が半年間返戻になった理由。ショートステイから老健入所時に起きた思わぬ落とし穴

生活・社会

介護支援専門員として仕事をしていると、介護保険の請求で「返戻」になることがあります。

原因が明確であれば、修正して再請求すればよいのですが、今回のケースは、なかなか原因が分からず、結果的に半年ほどかかってようやく解決に近づいた事例でした。

今回は、その経緯を振り返ってみたいと思います。

ショートステイから老健へ入所

今回の利用者さんは、2月3日に介護老人保健施設(老健)へ入所されました。

老健に入所するまでの期間は、ショートステイを利用してつないでいました。

そして、2月3日にショートステイから老健へ入所するという流れです。

そのため、2月2日まではショートステイを利用し、2月3日からは老健に入所するという、比較的よくあるサービスの切り替えでした。

ところが、その後、ショートステイ事業所の介護保険請求が返戻になりました。

なぜ返戻になったのか分からない

最初は、返戻の原因がよく分かりませんでした。

ショートステイ事業所にも返戻が何度かあり、その都度、原因を確認しました。

請求内容を確認し、修正して再請求。

しかし、また返戻。

「なぜだろう?」

という状態が続きました。

請求に関する返戻は、原因がはっきりしていれば対応できます。

しかし、原因が分からないまま返戻が続くと、なかなか前に進みません。

まさか、住所変更をしていたとは

その後、ようやく原因が分かりました。

2月2日までは、以前の市が保険者でした。

ところが、2月3日の老健入所に合わせて、ご家族が住所変更をされていたのです。

そのため、2月3日から保険者が別の市に変わっていました。

つまり、

  • 2月2日まで:以前の市が保険者
  • 2月3日:住所変更により別の市が保険者

という状況です。

たった1日だけ保険者が変わっていたのです。

「なるほど、そういうことだったのか」

と、ようやく返戻の原因が分かりました。

ショートステイ事業所にも再度請求をお願いし、私の方でもレセプト上の保険者番号を修正して、再度請求することになりました。

しかし、まだ返戻は終わらなかった

これで解決したと思っていました。

しかし、また返戻になりました。

今度の原因は、保険者変更に伴う届出でした。

以前の市については届出を出していました。

しかし、住所変更によって保険者が変わった2月3日の分だけ、届出が出ていなかったのです。

これも、原因が分かれば「なるほど」と思います。

しかし、最初から住所変更のことを知らなければ、2月3日に保険者が変わることなど分かりません。

正直なところ、

「まさか、老健入所の日に住所変更をされているとは……」

という感じでした。

半年後に、再び老健へ

今回のケースでは、2月に入所された利用者さんが、8月現在も同じ老健に入所されていました。

そこで、施設に連絡し、介護保険証を確認させていただき、必要な届出を行うことになりました。

2月の請求のために、8月になってから改めて介護保険証を確認し、必要な手続きを行う。

なんとも不思議な感じです。

介護保険の請求は、制度上のルールに沿って処理されるため、

「今になって届出を出して、2月分の請求が通るの?」

と、少し不思議に感じる部分もありました。

ただ、結果的には、これでようやく返戻の問題が解決する見込みとなりました。

おそらく、次回は返戻にならず、2月3日分の請求も無事に処理されるのではないかと思っています。

今回の反省点

今回の件で、私自身も反省するところがあります。

老健への入所日やショートステイからの切り替えについては確認していました。

しかし、

「住所変更をする予定があるか」

というところまでは確認していませんでした。

もちろん、ご家族が住所変更をされることを、ケアマネジャーがすべて予測することはできません。

ただ、今回のように、住所変更によって保険者が変わると、介護保険の請求にも影響することがあります。

今後は、

「施設入所に合わせて住所変更をされる予定はありますか?」

と確認しておく必要があると感じました。

特に、ショートステイから施設入所へ移行するケースでは、入所日と住所変更日が重なる可能性があります。

今回のように、

  • ショートステイ利用
  • 施設入所
  • 住所変更
  • 保険者変更

が同じタイミングで起きると、請求にも影響する可能性があります。

介護保険の仕事は「まさか」の連続

今回の件を振り返ると、

「ご家族が住所変更をするとは思わなかった」

というのが正直なところです。

しかし、考えてみれば、老健へ入所するタイミングで住所を変更するご家族がいても不思議ではありません。

私の中では、

「施設入所=住所変更」

という考えがあまりなかったため、そこを確認できていませんでした。

介護保険の仕事をしていると、時々こういう「まさか」が起こります。

そして、その「まさか」が、返戻という形で数か月後にやってくることがあります。

今回も、2月の出来事が8月になってようやく解決に近づきました。

失敗やトラブルから学ぶ

今回の件では、返戻の原因を調べたり、事業所とやり取りをしたり、保険証を確認したり、必要な届出を行ったりと、かなりの時間と手間がかかりました。

正直、

「もっと早く原因が分かっていれば……」

と思うところもあります。

しかし、今回経験したことで、次に同じようなケースがあったときには、

「ショートステイから施設入所になるけど、住所変更はありませんか?」

と確認できるようになります。

ケアマネジャーの仕事では、すべてを事前に完璧に予測することはできません。

だからこそ、実際に経験したことを次の仕事に生かしていくことが大切なのだと思います。

今回の返戻騒動も、半年かかってしまいましたが、私にとっては大きな勉強になりました。

次からは、同じようなケースで返戻にならないように、今回の経験を生かしていきたいと思います。

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