ケアマネの魅力や利点
介護職員や、施設で相談員などしている方と、給料も変わらない、
大変そうなイメージがある居宅のケアマネにはなりたがらない人もいるかもしれません。
居宅のケアマネの魅力は、自分でスケジューリングができることです。
ある程度、自由に仕事ができます。
人の目がなくても責任感がある程度ある人は向いていると思います。
はじめは自由にやらせてもらえない部分はあると思いますが、しっかり仕事を覚えて、時間が経つとあまり周りに気を遣わず、マイペースに出来ます。
この自由に仕事したいという人は、ぜひ在宅のケアマネを目指してください。
ケアマネの心構え
1.一人で抱え込まないこと
誰でもはじめは素人なので、まずは相談できる環境や人を探して、自分で判断せずに嫌味な人もいると思いますが、どんどん聞いて相談しながらやっていってください。
上司が話しかけにくくても報告は大切です。自分を守る意味でも、周りをうまく巻き込みながら業務をしていくことが重要です。
まどろっこしい先輩には話しかけず、端的に質問にだけ答えてくれる人に相談しましょう。
2.身だしなみに注意しよう
介護支援専門員ですから、自分の主張はいりません。まず、第一印象で信頼関係をある程度とりたいなーと相手が思ってくれるようにしましょう。
新人ケアマネに限らず、穏やかそうで気さくそうな人が大概は好きですよ。笑顔は大切ですね。
挨拶や常識的な態度、言葉遣い、電話対応も少しづつ学んでいけるといいですね。
3.話し上手は聞き上手
基本的に聞く姿勢で、対応していくことが大切です。べらべら流ちょうに話していると一見やり手に見えますが、利用者は、決して喜んではいません。
自分に酔って長話されると、人生無駄にしている気が私はします。面白い話ならいいんですけどね。
話す方はいいんですよ、自分の気持ちを表出できているわけですから、なので基本的には、うまく説明できなくてもいいんです。まず聞く姿勢を示しましょう。
4.主役は利用者や、家族と他の事業所である
たまに司令塔ぶって、医師の診断について語りだしたり、施設の方針について施設長と議論している人を見ますが、ケアマネはせいぜい、ボランチか、ディフェンダーあたりではないでしょうか?
将棋で言うと銀みたいな、バロンドールも取れないし、飛車角になる必要もありません。
すべてわかったようなケアマネにはなってほしくないですね。
ある程度はわかってなければならないチームに必要な要素ではあると思います。
しかし、結構ケアマネに矛先を向けてくる人はいるので、連携を密に取っておくことは大切です。
ケアマネ一人の責任だという事は絶対にありません。家族にも変わった人がいますし、あまり自分が司令塔なんだからと肩に力を入れる必要はないので、気楽にやりましょう。
ケアマネジメントの流れ
①アセスメント→➁プラン作成→③サービス担当者会議→④モニタリング→⑤評価が基本的な流れです。
まずは、アセスメントから見ていきましょう。アセスメントは全ての土台になります。プラン作成や情報提供書作成など、アセスメントさえしっかりできていれば、後は、流していくだけの行為となります。
その職場で使われているアセスメントシートをギシギシに埋められるくらい情報が取られれば、良いと思います。
ケアプラン原案作成
アセスメントシートから直接プランを作るには何を焦点にしていいかわからないことがあります。
私は課題分析シートに一度簡単にでもいいので、落とし込む方が良いケアプランができると個人的にはオススメです。
課題分析シートも真面目に埋め尽くしていたら時間がいくらあっても足りません。項目ごとピックアップして優先順位をつけるためのものなので、大雑把に整理してください。
そこで、必要と思われるサービス、今後の見通しを立てる事ができるので、あとはケアプランに落とし込んでください。
原案と言っても大筋は、そのまま採用されることが多いのですが、そのプランを基に担当者会議を行います。担当者会議を終えた後のものが正式なケアプランとなります。
サービス担当者会議
担当者会議に必要なことは、形式的ではなく何のために集まったかを意識する事です。
もちろん、司会進行することが多いので、自己紹介して、参加者全員に発言を求める事など基本的な事を抑えておいてください。
ケアマネの仕事として決まっているから会議をするのではなく、集まったからには、自分なりにテーマを持って、会議に挑めれば、意義のあるものに出来ます。
簡単にある程度準備しておくといいでしょう。時間がいくらあっても足りないですからね。
利用票は利用者、提供票はサービス事業者へ
利用票、提供票とは一か月の予定表と、料金表のようなものです。
利用票を利用者や家族に渡し、印鑑かサインをもらうことで、この1か月、来月の1か月のサービスこちらでよろしいでしょうか?と確認しているという証拠になります。
事業者に対しては、来月この予定で家族が了承したので、この計画で実施してくださいという事を提供票で知らせているわけです。
モニタリング(評価)
適切に介護保険のサービスを利用しているか、確認に行きます。
そのほかにも、アセスメントや現在の状況を確認し、新たに助言や、情報を提供する場になります。
ここで一番大切にしたいのは、相手に話をさせる事です。なんでも良いので話を聞いてあげる事です。その中に必ず今後の希望や、要望が隠れているものです。
モニタリングは話を聞きに行くこと、そして正常な状態を認識しておくことで、異常がわかるのです。
血圧が高いですと報告があり、例えば上が160だったとします。普段からその人は高めで健康で元気があれば問題ないわけです。
むしろ、血圧が120くらいの正常値の時の方にフォーカスが当たるようにするためにも、その人の正常を知っておくことが必要なのです。
ケアマネの一か月
まず初めの1週間は実績合わせが優先準備としては1番です。各事業所より、実際に入ったサービスの結果が送られてくるので、パソコン入力します。
予定通り入ろうとしてもイレギュラーはつきものです。色々と変更があるので、しっかり入力して、国保連に請求業務を行います。
これが給付管理という仕事です。色々な事業者を利用している場合、介護保険の使える枠がオーバーして自費分が出た場合、請求額が変わるので、できれば、月初め5日までには報告しておきましょう。
基本的には、一番利用している業者が10割分(自費)を請求することが多いです。
更新申請の代行
実績と双璧の重要業務に更新申請の代行があります。
ケアマネにとって一番やってはいけないミスは、介護保険の認定期間を切らせてしまう事。私が勧めたいのは、市役所から更新申請の書類はダウンロードできるので、一か月前の訪問時に、主治医のアンケートを渡し、提出を頼んでおくことと介護保険証を預かる。更新申請を1日にあわせて書類を準備しておき、1日にすべて済ませてしまう事です。
各事業所からの報告書が届く
実績と同時に各事業所より報告書が届くので、しっかりと読んで、モニタリング総括表に必要なことは書き入れておきましょう。
利用票、提供票の準備
これは人によって全く違うんですが、私は月初の時点で、利用者の利用票と提供票は、とりあえず用意しておきます。これは人それぞれなので、良いと思いますが、時間がふと空いた時に、あそこの家に訪問しようと思って、利用票が出来ていなかったりすると、忘れてしまったりもあるので、月初にまとめて作っておくことをオススメします。変更があれば変えたらいいだけの話ですからね。
ケアプランの期間、更新時期、審査会の日時の確認
月初の時期に確認しておかないと、来月の更新書類を持って利用者の所に行けませんし、ケアプラン作成、担当者会議、照会も後手後手になってしまい、調整が難しくなるので、月初確認し、できればケアプランも作り、アセスメントシートもつくることが理想です。色々な業務がある中ですが、初めの一週間は残りの3週間の大まかな準備ができていると、1ヵ月のスケジュールが立てやすくなります。
審査会の日時は市役所に問い合わせれば教えてくれます。審査会の日がわかれば、資料請求が行い、事前に介護度を知ることが出来るので、準備がしやすくなります。
2週間目~
徐々に訪問に回り始めます。私は基本メールを使える人はメールでアポを取っています。文字として残っていることも良いですし、相手にとっても、メールの方がいつ対応してもいい気楽さがあります。長く必要なことはもちろん電話で伝えます。
うまく使い分ける事が必要です。
訪問時に来月の訪問日を決めてもいいですし、本人と家族とこういう時はこうするとか、取り決めをしておくと今後のトラブル回避の原因にもなると思います。特に有料老人ホームに入っている方などは、家族とあまり接してなくても、施設の方から色々報告してくれるところもありますし、報告や、訪問をどうするかなどは、初めに決めておくと安心です。
契約書は読み込んでおこう
これは、はじめに意外とできていない事だと思います。居宅介護支援契約書、重要事項説明書、個人情報、開示にかかる説明書をしっかり何度も読み込んでおいてください。
全て何もかも書いてありますから、加算の取り方やケアマネの業務の内容等も詰まってますので、めんどくさがらずに20ページぐらいのものだと思うので必ず、持って帰って読んでくださいね。
ミーティングや研修、法人内での役割も大切
ケアマネになるとやたらミーティングや研修、法人内での役割も介護や看護をしていた時よりも、司会っぽい事をさせられたりと多くなってきます。
私の中では優先順位が低いのですが、意外とこういう活動が他の事業者や、上司は評価をすることに何年かやってみて気づきました。
一緒に仕事をしない分、こういう事で評価をされてしまうので、迷惑をかけない程度に参加しておきましょう。
疲れて寝てしまうくらいなら、研修も出ない方がいいですよ。無理する必要はありません。
発表する時は、ハキハキと大きな声で、全体的に士気が上がるようにしてください。ダラダラ読まれるのは、私の印象では、あまり評価はされません。そういう場も増えてきますが、まだ緊張してしどろもどろだけど、声が大きく、ハキハキしている方がいいです。
病院との連携
利用者が入院した際は、今はFAXでもいいので情報提供書を3日以内には送りましょう。(入院時加算1)急性期の病院だとすぐに退院になることもあるので、ちょくちょく、連携室に連絡を入れておくと準備がしやすくなります。
状況をみて転院や施設などの相談もしていきましょう。意外と頑なでサービスを受け入れなかった人がサービスを受け入れたりするきっかけになるチャンスでもあるので、状況を聞きながら退院に向けて調整していきましょう。
各事業所との連携
まずケアマネになりたては、どこにどういう特徴のサービスがあるかを把握することが必要です。これはとにかく色々情報収集してください。
はじめなので知らなくて当たり前なんですから。
そこから、利用者を紹介したりする中で顔見知りになったり、連携がしやすくなると思います。どういったサービス(行政も含め)があるか、介護保険のサービスに関わらず知っておくことが大切です。
包括支援センターへの引継ぎ
これは包括の職員になったことがわからないので、あっているかどうかわかりませんが、要介護から要支援認定が出た際には、包括支援センターに引継ぎを行います。
まず本人には、要支援認定がでそうな雰囲気があれば、事前に担当やサービスが変更になることを、しっかりと説明しておいてください。(理由は制度上の問題にしています。)
実際、要支援になった時は、本人に直接電話をしてもらい、包括支援センターに受付をします。そして、事前にアセスメントシート、直近のケアプラン、利用票を包括の担当者に持っていき、最後にアポをとって本人同士を引き合わせたらおしまいです。
文句を言われたことがないので、あっているのでしょう。
カルテは一年ごと整理しよう
私の理想はカルテは1年ごとに整理すること、ケアプランの短期目標の期間を1年とし、実際に現場においてある、カルテにはその1年分のアセスメントシート、ケアプラン、担当者会議の議事録、利用票があるのが良いと思います。
1年過ぎると倉庫に保管。やはり2年になるとカルテが相当分厚くなりますし、太くて場所をとります。できれば1年単位でカルテ整理はしていってください。
経過記録、モニタリング総括表も貯めない方がいいです。できればその月で記録が完成している状態を作りましょう。間に合わなければ、状況の変化のない人はコピーでもいいと思います。ためてしまうと整理がつかなくなって頭がパンパンになっていしまいます。
最後に・・・
今、ブログを書いてみても色々な仕事が沢山ありますね。2月にはタクシー券や、8月には負担割合証の確認。本人ではなく家族のケア。住宅改修や、福祉用具購入、例外給付の申請、また行政のサービス、配色サービス、訪問の理髪店、民間の見守りサービスや、民生委員や後見人制度。多岐にわたります。また新しく介護報酬もかわりますしね。
結構書いていると大変なんですが、初めにも言った通り、自分のペースでできる事は何にも代えがたい事ではないでしょうか?
需要もあり、仕事をもらってくるとか、ノルマなどはなくバンバン今は仕事が来ますから安定感もあります。いいとことも再発見出来ました。
始めて在宅のケアマネする方は不安も多いと思いますが、私の記事が少しでも役に立てば光栄です。
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