市町村
介護保険法改正(2005年)に地域密着型サービスが創設。運営推進会議は各事業者に設置することが義務づけられた。
地域ケア会議は、市町村単位で行われる。介護保険導入時は基幹型在宅介護センターに設置。2005年の改正により、市町村、地域包括支援センターが設置主体に変更になっている。
市町村介護保険事業計画・・・日常生活圏域を設定する、策定義務、立てなければならない。
高齢者サービス調整チームは、福祉関係八法改正の時期に市町村に設置する事が提示された。
基幹型相談支援センター設置は市町村が主体だが任意である。
地域包括支援センター運営協議会は市町村ごとに原則1つ設置。
認知症地域推進員は市町村に配置される。
介護相談員は市町村へ登録を行い活動する。
市町村地域福祉計画と一体となった地域福祉活動計画を策定するとされている。
市町村社会福祉協議会・・・社会福祉事業又は更生保護事業を経営するものの過半数が参加するもの
「社会福祉事業」よりも広い範囲の事業である社会を目的とする事業に関する企画及び実施を行う。
市町村が地域福祉計画に福祉圏域を定めるという規定はない。ただし市町村が、必要に応じて地域福祉圏域を設定することは考えられる。
都道府県
都道府県地域福祉支援計画の策定は社会福祉法に規定されている。
契約締結審査会は、1999年地域福祉権利擁護事業を実施するにあたり、都道府県社会福祉協議会、指定都市社会福祉協議会に設置された。
民生委員はその職務に関して「都道府県知事」の指揮監督を受ける事とされている。
特定非営利活動法人は主として都道府県の認証により設立できます。
障害者保険福祉圏域は都道府県が設定する。
内閣府、国、地方公共団体
内閣府によると特定非営利活動法人の内、活動種類として「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」が過半数を超えている。60%近く。
役割
生活支援コーディネーター・・・サービス提供主体の間の連携、あらたなサービスの創出する役割が期待されている。
認知症初期集中支援チーム・・・専門医、看護と介護の専門職(保健師、看護師、作業療法士、理学療法士、社会福祉士、介護福祉士等)で構成される。
社会福祉協議会の歴史
1909年現在の全国社会福祉協議会の前身となる中央慈善協会が設立された。
1951年都道府県社会福祉協議会が法定化された。
1962年全国社会福祉協議会は「社会福祉協議会基本要綱」の中で、社会福祉協議会の基本的機能はコミュニティー・オーガニゼーションの方法を地域社会に適用することであるとした。住民主体の原則を初めて明文化した。
1979年の「在宅福祉サービスの戦略」では、社会福祉協議会が在宅福祉サービスの供給システムにおいて民間の中核となることが提言。
1983年に法定化、市町村社会福祉協議会
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社会福祉法の規定
認知症の人や家族の支援に関わる専門職とボランティア
認知症サポーターは、養成講座を修了して活動。
日常生活自立支援事業における専門員は、原則として社会福祉士、精神保健福祉士等であって、一定の研修を受けた者
認知症地域支援推進員は、市町村に配置。
認知症ケア専門士は、民間資格。
介護相談員は、都道府県、市町村、事業者等による養成研修を修了後、市町村への登録を行って活動
地域包括ケアシステム
地域包括ケアの概念は、介護保険法の改正(2011年)初めて法的根拠が与えられた。
概ね30分以内、中学校区内で、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく一体的に提供される体制の事をいう。
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イギリスの歴史と社会保障制度
1601年 エリザベス救貧法・・・救済対象者を、「労働能力のある貧民」「労働能力のない貧民」「親が扶養できないとみなされる児童」の3つに分類し、教区ごとの救貧税によって貧民を救済した。
1722年 労役場テスト法・・・有能貧民の労働意欲を労役場でテストし、労役場以外の救済を抑制した
1782年 ギルバード法・・・労働能力のある貧民に対して、労役場以外の場である在宅での救済を認めた。
1795年 スピーナムランド制度・・・働いている労働者や失業者を対象として、パン価格と家族数をスライドして定められた最低生活水準を設定して、その基準に満たない分を救貧税から手当として支給。
1798年 マルサス.T 『人口論』(初版)・・・人口増加の「自然法則」を根拠に、救貧法に異議を唱えた。
1820年代 チャルマーズ.T 隣友運動・・・教区に分けて、友愛運動をグラスコーで始める。→慈善組織協会(COS)の活動に影響を与えた。
1834年 新救貧法・・・「劣等処遇の原則」独立している人より低い生活水準での救済、「院外救済の禁止」労役場への収容
1869年 慈善組織協会(COS)・・・ロックによって、ロンドンで結成。「救済に値する貧民」と「救済に値しない貧民」に分類。前者のみ慈善事業の対象とした。慈善活動を組織化したことが重要。
トレンビーホール・・・貧民が多く住む地域に設立。大学や教会の関係者が支援した。
1886年~1902年 貧困調査・・・ブース.C『ロンドン民衆の生活と労働』、3割が貧困線以下「雇用問題」「環境問題」が多いことが判明。
1899年~1901年 貧困調査・・・ラウントリー.S ヨーク市の調査 3割が貧困状態。マーケットバスケット方式で、最低生活水準を科学的に算出し、それを下回る者を「第一次貧困」と定義した
1897年 ウェッブ.B『産業民主制論』・・・「ナショナル・ミニマム」の考え方を初めて提唱。
1909年 勅命救貧法委員会の報告・・・多数派:救貧法の拡張を提唱 少数派:救貧法の廃止を提唱(ウェッブ)
1911年 国民保険法(社会保険の導入)・・・健康保険と失業保険(世界初)
1942年 ベヴァリッジ報告・・・〇「社会保険及び関連サービス」 〇窮乏、疾病、無知、不潔、無為という5つの巨大な悪への攻撃に対する社会保障政策の構想 〇社会保障計画は、社会保険、国民扶助、任意保険という3つの方法で構成される考え方。
1948年 国民扶助法、国民保健サービス・・・イギリスでは救貧法の長い歴史があったが、国民扶助法の創設によって新たな段階に入った。
1959年 ヤングハズバンド報告・・・ソーシャルワークの機能の再検討する試み。
イギリス政府の1962年の病院計画は、10年間で精神障害者の入院病床をほぼ半数に減らす計画を立てた。
1968年 シーボーム報告・・・地方自治体とパーソナル・ソーシャルサービス、この影響で地方自治体社会サービス法が制定。
1978年 ウォルフェンデン報告・・・インフォーマルな支援ネットワーク、ボランタリー組織の位置づけの明確化
1982年 バークレイ報告・・・コミュニティーソーシャルワークの提唱
1988年 グリフィス報告・・・「国民保健サービスとコミュニティケア法」成立へ影響を与えた
1990年 国民保健サービスおよびコミュニティケア法・・・民間サービスを積極的に活用することが盛り込まれた。
エイブス報告・・・社会サービスにおけるボランティアの役割が、専門家にできない新しい社会サービスを開発することにあることを強調。
ソーシャルワークの形成に関する人物・業績
慈善組織協会(COS)のノウハウをまとめ(科学化)されて、アメリカに広がり、そこにいたのがリッチモンド。
彼は、1917『社会診断』1922『ソーシャル・ケースワークとは何か』を著してケースワーク理論を体系化した。ケースワークの過程と対象として、個人に直接働きかける直接的活動と、社会環境を通じて働きかける間接的活動を挙げた。
1844年ウイリアムズによってロンドンにYMCA(キリスト教青年会)を設立。
1865年ウィリアムによってキリスト教伝道会設立→のちに救世軍(1878)
1852年ハイト(ドイツ)エルバーフェルト制度→日本の済世顧問制度、小河滋次郎、方面委員(1918)のモデルとなったもの。
セツルメントの流れ
デニスン セツルメント思想の創始者 1840~1870
トレンビー セツルメントの父 1852~1883 → バーネット ロンドンにトレンビーホール設立(1884)
ブース 貧困調査(ロンドン1886~1902)貧困線
スチュワート アルマナー(医療ソーシャルワーカー)(ロンドン1895)
ラウントリー貧困調査(ヨーク市1899~1951)第一次貧困線(収入がない)、第二次貧困線(散財がひどい)
舞台はアメリカへ コイトがニューヨークにネイバーフッド・ギルド設立
ジェーン・アダムス シカゴにハルハウス創設(1889)
そして日本 アリスペディーアダムス 岡山博愛会(1891)
片山潜 キングスレーホール(神田三崎町、1897)
浅賀ふさ 医療ソーシャルワーカー(聖路加病院1929)
地域福祉のネットワーク推進に関する各種報告、白書
「コーディネーターは、住民の地域福祉活動を推進する基盤の一つであることから【市町村がその確保を支援する】事が期待される。」※自治体職員が務める者ではない
アウトリーチ・・・相談援助機関に相談を待つのではなく、地域社会に出向き、相談援助を展開していくこと。
「地域包括ケアのコーディネート役は、地域包括支援センターが期待される」と記述されている。
ゲートキーパー・・・自殺予防、周りの人の異変に気付き、行動する人のこと。
社会福祉法人の今日的意義・・・他の事業主体ではできない様々な福祉ニーズを充足する事により、地域社会に貢献していくこと
コミュニティーや市民社会
ウェルマンとトクヴィル
地域福祉に関する理念や概念
ローカルガバナンス・・・地方自治体に加え、住民、NPO、民間企業なども協働して統治をする概念。
ソーシャルインクルージョン・・・すべての人々を包摂し、ともに生きる事ができる社会を目指す考え方。
脱施設化(地域移行支援)・・・児童、高齢者、障害者などの福祉施設入所から地域社会に移行していくための取り組み。
ソーシャルキャピタル・・・地域における人々の信頼関係や結びつきのこと
住民主体の原則・・・住民の地域福祉への関心を高めて自発的な活動による組織を基盤として活動を進めること。
ノーマライゼーション・・・障害のある人が障害のない人と同じように生活し共にいきいきと活動できる社会を目指すという理念がある。
社会的起業・・・社会問題の解決や改善を図ることを目的とした収益事業を興すこと。
地域福祉の学説
三浦文雄・・・生活課題を貨幣的ニードと非貨幣的ニードに分類し、後者に対応する在宅福祉サービスを充実することを重視する。ニーズの定義
岡村重夫・・・地域社会で発生する生活課題の解決を図るために、地域住民の主体的で協働的な問題解決プロセスを重視した。
永田幹夫・・・①在宅福祉サービスを整備することで、➁環境改善サービス、3組織活動の3要素に分類。新たなサービス供給体制の創出を図ることを重視した。在宅福祉志向の地域福祉論を提唱
真田是・・・生活の共同的維持・再生産の地域システムを重視した。生活問題とその解決のための政策、そして地域社会の産業構造の変革も視野に入れた生活の共同的維持・再生産の地域的システムを重視した。運動論的要素を重視し住民参加の取り組みを推進。
右田紀久惠・・・地方自治体における福祉政策の充実、住民自治を基底に据えた自治型地域福祉を重視した。自治型地域福祉を提唱
人名(日本人)
三浦文夫:貨幣的ニード、非貨幣ニードを分類。
岡村重夫:地域福祉の概念として、「地域福祉研究」「地域福祉論」を発表。(1)コミュニティケア(2)一般地域組織化(3)福祉組織化(4)予防的社会福祉の4つに分けた事でも有名
永田幹夫:(1)在宅福祉サービス(2)環境改善サービス(3)運営要件の3つに分類。
真田是(さなだなおし):産業政策を通して、地域の経済基盤を高め、住民生活の基盤を発展させることを重視した。
右田紀久惠:『自治型地域福祉の理論』ほか数々の著書あり。右田=自治型地域福祉。
石井十次:岡山孤児院 キリスト教慈善事業家。
石井亮一:滝乃川学園、最初の知的障害児施設
小河滋次郎:大阪方面委員制度設立
賀川豊彦:『死線を越えて』、生活協同組合運動。
孝橋孝一:『社会事業の基本問題』
高木憲次:日本の肢体不自由児教育の創始者
竹内愛二:『ケースウォーク理論と実際』『専門社会事業研究』
留岡幸助:家庭学校、感化教育
三隅ニ不二:PM理論
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